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TRPGについて論ずる

その11…男が女になる理由(わけ)

・・・ひょっとしてニューハーフとかオカマの話と思ってませんか?

このコラムはTRPGに関するコラムです。念のため。

オカマになるための理由を説くコラムではありません、あしからず。

さて、このサイトの管理人は自分のPCをいくつかギャラリーに載せています。

女ばっかり。

「もしかして管理人さん女性ですか?」とかいう勘ぐりは無用。わたしは男です。

最近とみにそうなんですが、女性キャラクターばっかりやってます。キャラシーのファイルをぱらぱらとめくってみると、9割がた女性キャラです。別に強要されてやっているわけでもありません。好きでやってるんです。

ではどうして異性のPCを好んでプレイするのか?という話ですが、わたしの中では断固とした理由があります。中にはどうでもいいようなものもありますけど。

あるサイトで見つけてきたんですが、「男性が演ずる女性キャラクターは、その人の理想の女性像だ」と言うことが書いてありました。

そんなわけないだろう。

男性プレイヤーが女性キャラクターを演じる理由の筆頭にそんなものがあるわけありません。ましてや自分の理想の女性など、自分自身が演じれるほど底の浅いものではないのです。

それに、もし自分の理想の女性像がはっきりわかっていたとしても、自分の理想の女(自分のPC)が他の男とラブシーンしたりするのを考えると、その男キャラを殺したくなりますから、絶対にやりません。

実際、アキバ系の人たちが「萌え〜」とか言ってる萌えキャラ美少女たちは果たして本当に彼らの「理想の女性像」なのか?ていうと大半そうではないでしょ。男性プレイヤーが女性キャラクターを演じるということは、メイドさんを愛でることと同じ、一種の嗜好であるわけです。

逆なら言えると思うんです。同性キャラクターこそ、自分の理想像を反映させた姿であるんです。少なくともわたしはそうです。したがって、わたしの男性キャラの方向性は、そのまま自分の理想像の変遷の歴史であると言えます。もちろんそれに反した男性キャラクターもいることはいますが、ぶっちゃけほんの少数で、そのキャラクターには別のコンセプトを付加している場合が多いです。

わたしが女性キャラを多くプレイするようになった理由のひとつには、この理想をいぢりたくない・いぢられたくないというのがあります。

わたしの理想がどういうものか、あえてここでは申し上げませんが、男性キャラをやっていると、自分は自分の理想を貫いて突っ走りたいと思うことがあります。そうなると、マスターが提示したシチュエーションに柔軟に対応することが困難になります。理想のスタイルを貫くと、プレイの弊害になることが多々あるんです。

ここで女性だとどうなるか、というと、自分が男性であるため、自分が女性であるための理想像なんてものは存在しませんから、理想を貫くことも無く柔軟に対応できます。要はいぢられてもいいと思えるのです。

ついでに言うとわたし自身理想の女性像というイメージが曖昧なので、女性キャラをやっている時はむしろいぢられたいと思っています。

また、他の理由を考えてみます。これは大抵の男性プレイヤーが女性キャラクターをプレイする理由にもなると思うんですが、

(男性から見て)女性のほうがカメラ映えする

というのがあるんじゃないでしょうか。普通の男性だったら、男見てるよりも女の子を眺める方が断然いいでしょうから。

キャラシーに顔を描く人にとっては、男を描くより女を描く方が楽しいていうのもありそうです。

わたしがそうですから。

TRPG業界は、現在でも圧倒的に男性プレイヤーの方が多いはずだし、シナリオライターの方々も、だいたい男性目線でシナリオを組み立てることが多いはずです。もちろん現在の社会がまだ男性上位の風潮があるというのもありますが、基本的に活躍する主人公(ヒーロー)は男性であり、ヒロインは女性なんですよね。

だからヒーローという立場をとるためには、PCが男性であることが有利なんですけど、わたしの中ではそれ(男性であること)はヒーローの絶対条件に含まれていません。

なぜならわたし自身に「女性キャラでも男性ばりのヒーローを演じることができる」という自信があるからです。

マスコット的?理想像?そんなものはクソ食らえです。結果的にそうなることはあっても、自分の演じる女性キャラにはそんなものをハナから求めてはいません。

わたしが女性キャラをやるときのコンセプトは、ヒロインであり、ヒーローであることであります。ここで言うヒロイン、ヒーローは、広義に「主人公」という意味ではなく、狭義の意味で「救われる側」と「救う側」って感じの意味合いでとらえていただけると幸いです。

自分からアクティブに行動して話の中心に食い込んで行きますが、その実誰かに守ってもらえるのを望んでるっていうか期待してるっていうか・・・まぁそんな感じです。特に後者はわかってくれるプレイヤーが卓にいないとわかってもらえないんですよね。「女は守るものだ」とか考えてる男性キャラがいてくれたりすると、後者が際立つ感じでしょうか。

だからわたしの女性キャラは、相手役の性別にあまりこだわってないことが多いです。プレイヤーとして男心をくすぐられるような女性NPCが現れたら、それをキャラクターに反映させて守ってあげたいと思いますし、強気で迫ってくる女性キャラがいたら、ころっと身を委ねたりすることもあります(いや、エロい意味でなく)。ですから恋愛の基本構図が男×女という固定観念のある人には受け入れられ難いかも知れません。

まぁそれは置いておき、要は周囲の反応次第ではどっちにも転べる二面性のあるキャラクターを異性だと演じやすいんですね。でもどんなキャラを演じるときも、「内藤的バカヒーローキャラ」(オレ様最強wwwうはおkwwwとか言うような自己中なキャラ)とかやろうとするんでなければ、他のPCが「つけ入りやすいスキ」を作るようにしてますが、気づかれることは少ないです。それにとっても、男性キャラよりも女性キャラのほうがそういうスキを作りやすいし気づいてもらいやすいのです。

なぜか?

それは、周りにいるのが男性だからです。キャラクターはともかく、プレイヤーは半分以上男性ですから、女性っぽく振舞ってスキを作ればノッてくれる人のほうが多いですね、やっぱり。

幸いわたしの演じる女性キャラは、「女性らしい」との評判を賜っており、だからこそできる、という自信を持っていたりします。

しかしながら自分よりも一回り以上歳の離れたプレイヤーと一緒にプレイすると、遠慮もあるのかあまり突っ込んできてくれない、というのが歯がゆいような・・・

反応が薄い理由としては、わたしと同世代ぐらいの人とは違って、若いプレイヤー諸氏は「他人のことは我関せず」という感じのが多いからじゃないかと思ってます。そういう人にはもっと周りを見てほしいものですねぇ。

わたしはちょっとMの気があるのか、反応が薄いと「もっといぢって〜もっといぢって〜」という怪しいストレスが発生します。

結論からすると、わたしが女性キャラをプレイする理由ってのは、他のプレイヤーやマスターにもっといぢって欲しいからだ、ということになるんでしょうか。我ながら恥ずかしい理由ではあるな・・・

男性キャラをやってるときにいぢられるのはあまりいい気がしませんが、わたしは男性プレイヤーが演じる女性キャラは「いぢられてなんぼ」だと思っているふしがあるので、女性キャラをやってるときにいぢられるのは案外気分がよかったりします。

ですから、今後わたしと一緒の卓を囲むことになったとして、わたしが女性キャラを出してきたら、遠慮なく迫って、泣きついて、いぢくりまわして下さい。きっと喜んでプレイするでしょうから(笑)

いいのか、こんなこと暴露して・・・みなさん、引かないで下さいねwww

さて、わたしが女性キャラを演じる場合には、上記のような感じでやってますが、他の人はどうなんでしょう?

男性プレイヤーが女性キャラクターをプレイする場合、「男性が女性のふりをする」ということに対する羞恥心を持たないことですね。女性的なしゃべりをすることに抵抗すると、普段の自分のしゃべりと変わらなくなってしまい、女性として見てもらえないからです。

あと、女性キャラを既存のキャラクターをテンプレートとして演じないほうが、わたしはいいと思います。知ってるキャラのまねをしてる男性プレイヤーを見ると、正直萎えます。女性として見れません。

自分で考えた「女性らしさ」を精一杯出すことが、女性キャラを女性らしく見せるコツじゃないでしょうか、と思います。もちろんその「女性らしさ」は、いろんな情報(ドラマやアニメ、小説、漫画など)から来るところが多いんでしょうが、それをそのままパクるというのはいただけないかと。何度かやった経験もあるのですが、自分でもはっきり言ってしっくり来ません。やっぱりキャラクターにはオリジナリティが大切だと思います。

はっきり言うと、キャラクターのロールプレイを率先して行わないプレイヤーには、異性のキャラクターを演じることは遠慮してもらいたいくらいです。字面だけでの「女性」というのを見せられても萎えるだけですから。

もちろんプレイヤーはわたしも含めて男性ですから、女性の心理や感情などはすべてわかるわけありません。が、そういった女性の心理を事細かに考えられる人が、女性キャラクターを「女性」として見せることができるんじゃないかと、わたしは考えます。もちろん本物の「女性」ではありませんから、あくまで男性が認識する「架空の女性」ということになってしまいますが、それでも男性に女性と認識させられたり、ある意味男性の女性観というものは、本物の女性よりも女性らしいようですから、女性にすら「女らしい」と思わせることもできるかもしれませんね。

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