北欧神話の主神、オーディンの持つ槍。
ロキがイーヴァルディの子供たちに作らせ、オーディンに納められたもので、柄はトネリコの木を使い、穂先にはルーン文字が刻まれているらしい。
グングニルは投げても所有者の手元にひとりでに戻ってくる魔法の槍だが、「ヴォルスンガ・サガ」でシグムントの持つグラムを粉々に砕いてしまう以外に活躍の場はあまり見られず、ラグナロクでオーディンがフェンリルと戦った時も、「グングニルを持って戦った」とされているだけで、特別な記述もなくあっさりフェンリルに飲み込まれたという記述があるだけだが、その直後にオーディンの息子ヴィーダルがフェンリルを撃ち倒したことを考えると、やはりフェンリルとオーディンの戦いは熾烈を極めたのだろう、ということが伺えなくもない。というか、主神なのだからむしろそうあってくれ、と願いたいものだ。