「抜けば玉散る氷の刃」の名文句で有名な太刀で、劇中は「考」の犬士・犬塚信乃戍孝（いぬづか・しの・もりたか）の佩刀として活躍する。

もともとは足利家に伝わる三宝剣ののうちの一振りだが、信乃の父・犬塚番作一戍（いぬづか・ばんさく・かずもり）が、結城合戦の折討ち死にした、大塚匠作三戍（おおづか・しょうさく・みつもり）に託されたものである。

番作の死の間際、信乃に託され足利成氏（しげうじ）公方に返還するよう言われたが、その後安房国に平穏が訪れるまで戦いの中で村雨を振るった。

村雨丸は、鞘から抜き放つと刀身に水が滴り、人を斬ると水が弾けて露払いをするため、錆びれることがないと言われる妖刀である。

もちろん創作上のものなので実在はしないが、ゲームなどでしばしば同名のアイテムが登場するなど、名のある刀の中では一般の認知度が高い方だろう（それこそ天下五剣よりも）。