ACT.1 接触
Chapter.2 吸血鬼の黄昏
section.1
- 吼児
- では、物陰でコソコソと。「これから行こうと思ってた。前の件の話は?報酬とか」
- フィクサーQ
- それはもう払ったわ。不満?不足分、カラダで払おうか?
- 吼児
- ……今度逢った時にな。
- フィクサーQ
- あ、そう。で、次のお仕事なんだけど。今ちょっと失踪事件が流行ってるみたい。それでそっちの方を洗ってくれないかなーって。金額はコレ位、でどう?
- 吼児
- ん。じゃ詳しい話……此処でするか?
- フィクサーQ
- 資料は後で送っておくわ。では早急に御願いします。
- 吼児
- そだな。誰かに先を越されない内に片付けるか。……そだ、異星人やらイタリア人が来てるって話、知ってるか?
- フィクサーQ
- 異星人?……は知らない。ローマが動いたって話も聞かないけど。……噂の“裏”ってヤツなのかしら
- 吼児
- 裏ねぇ。遣り合うハメになるのかな?
- フィクサーQ
- 現場でぶつかればそうかもね。ソレも吝かじゃない、でしょ?
- 吼児
- 青い髪の宇宙人は?
- フィクサーQ
- 古代種の末裔にそんなのが居たかも。ソレが宇宙人のモデルになったって話、信じる?
- 吼児
- んー……まぁ、いいか。とにかく失踪事件な?今日から取っ掛かる
- フィクサーQ
- 御願いね。何か必要なモノが有ったら言って頂戴。
- 吼児
- ああ、その時は連絡する。
- フィクサーQ
- じゃ、宜しく。
- 吼児
- さて、帰って準備だ。
- GM
- さてと。
- セティ
- 全力で家に戻って、夕食の準備をします。「おっそくなりましたー」
- GM
- 夕食の準備をしに厨房に入ろうとした処をおじさんに呼び止められる。おじさんつっても爺ィだが。どんな恰好してんの、この爺さん?
- セティ
- はい?普通にスーツだったと思いますが。
- GM
- 家の中でもスーツなのか。
- セティ
- スーツですよー、バシッと。
- GM
- それはステキな爺ィだ。作業着にジャケット、バンダナ巻いてヤリ持ってんじゃ無いのか。
- セティ
- 何かコトの有る時にはそうなんじゃ(笑)。
- 吼児
- 何の話なんだか。
- GM
- それはそうと、呼止められるわけだ。「おうセティ。ちょっとこっちに来てくれんか」
- セティ
- 「は?はぁ」まぁ、追いて行きますけど、だばだばと。「どうしたんですか?」
- 斎宗
- 最近、この辺りを荒し廻っている不逞の輩共が居るのだ。それを探し出して欲しい。私は仕事が忙しくてな。済まぬがやってくれんか。
- セティ
- ええ、全然問題ないですよー。私だってぇ、それがお仕事ですよぉ〜?
- 斎宗
- 冬弥もこの前部隊に戻ったきり帰らないのでな、あ奴も多少の事ではくたばるコトは無いだろうがの。
- セティ
- あっちはあっちで忙しいですからー。まぁ、大丈夫でしょう。
- 斎宗
- ワシから見ればまだまだヒヨッ子だがな。はっはっはっは
- セティ
- おじさんには敵いません、まだ。
- 吼児
- どんな腕なんだか。
- 葬介
- 1振って30、とかでしょう。
- GM
- おじさんは口髭ナイスミドル、髪はオールバックでブラウンのサングラスを着用、だそうだ。で、「ワシはこれから忙しいので、ちょっと風呂に入ってくる。後は頼んだ」
- セティ
- は〜い。
- GM
- ホントに忙しいのかあの人?とか思ったりする。
- セティ
- まぁ、忙しいんでしょうよぅ。ヘンなのが飛び回ってるのかー……。そういえば、フィンは大丈夫なんだろうか。とりあえず部屋に行ってみよう。
- GM
- 「あ、お姉ちゃん」フィンは大丈夫だ。
- セティ
- おー元気だったー?
- フィン
- うん、大丈夫だよ。今日は発作も起きてないし…
- セティ
- 「そっか。ホントに大丈夫?」額をくっ付けて。
- フィン
- 「大丈夫だよ」ちょっと顔を赤らめたりするのかも知れない。
- セティ
- よしよし。この分だったら少しは良くなってるかな?
- 葬介
- 結構大家族?
- 吼児
- つか、ダントツのビミョーさ加減だな。爺ィショタ兄貴と取り揃えております、って。
- フィン
- これからお仕事?
- セティ
- うん。ヘンなのがあっちこっち飛廻っているって話だから、ちょっとカッ飛ばしに行って来るよ。
- フィン
- お姉ちゃんも気を付けてね。
- セティ
- うん、だいじょぶだぁいじょーぶ。お姉ちゃんがやられるワケ無ぁいっしょぉ?
- フィン
- うん、そうだね。それじゃぁ行ってらっしゃい。
- GM
- 一方その頃、家に帰った吼児だが。
- アナ
- おかえり〜
- 吼児
- ただいま。仕事入った。
- アナ
- しごとぉ〜?
- 吼児
- 何がそんなに気に入らないんだか。やらないとメシだって食えないし、働かない“能力者”は狩られるらしいぞ?
- アナ
- 吼児の食べるゴハンはあたしのゴハンにはならんのだよ。というワケだからメシくれ〜
- 吼児
- ちょっと待て……マジ?
- 葬介
- あまつさえロボ!?アンタあれだけ言っといて(笑)!
- セティ
- 『はやくゴハンが欲しいロボ』(笑)!?
- 吼児
- ロボじゃねェー!
- アナ
- あ、でもお仕事ってコトは孔開けに行くんだ?
- 吼児
- まぁ……な
- アナ
- じゃ行くー
- 吼児
- ……ま、やる気が生えてきたってんなら良いか。……そういえば俺、ダダ漏れだってよ。
- アナ
- うん、ダダ漏れだねー
- 葬介
- 超肯定(笑)。
- 吼児
- 知ってたんかい
- アナ
- 『教えてくれ』とかいわなかったじゃん。あちしはそれほど親切な人じゃないよー、ヒトじゃないし
- 吼児
- 『ヒトじゃない』とか無闇に言うな。
- アナ
- いいじゃんダダ漏れでも。ソレは『つよい』ってコトだよ。
- 吼児
- む。
- アナ
- 「だいたいよわいやつは、隠してなくても視えないもの。コイツみたいに」と言ってその辺に居るちんまい虫ケラみたいな魔物をぺきゃっ、と踏み潰して、喰った。
- 葬介
- ソッチを食べる人かぁ。ステキな身内。
- GM
- いわゆる『食事』とは意味が違うが。吸い込んだりしてる。
- セティ
- さては“紅蓮鬼”。
- アナ
- ……足りない。はやく孔あけにいこ〜
- 吼児
- ……そだな、また喰いそびれる前にさっさと行くか。
- アナ
- うにゅ
- 葬介
- 問題が発生しました。
- GM
- なんでしょう。
- 葬介
- “しもべ”で仄を設定する積つもりだった為にそっちに回していたスタッツが消えてしまい、仄の持っていた“残留思念追跡”が使えなくなってしまいました。
- GM
- そうか。まぁ仄の方は使えるから。
- 吼児
- 仄に『お願い』してみるワケか。
- 葬介
- という訳で「済まない。この辺りの死者の残留思念を追ってくれないだろうか」
- 仄
- 「うん、わかった」では追跡開始。周りを見渡すとそちらにもイメージが入ってくる訳だが。で、何の残留思念を調べたいんだ?
- 葬介
- この辺りで非業の死を遂げた、という感じの。
- GM
- 非業の死……その辺の、事故で死んだ猫とか。
- セティ
- 『痛いニャァ。苦しいニャァ。助けてニャァ』
- 葬介
- ソレはいっぱい出るでしょうが、イヤーンな顔。出来れば人間のモノに絞りたいのですが。
- GM
- 交通事故とか飛降り、みたいなのは在るけど。多分考えているような非業の死、っていうのは無い。
- 葬介
- 助けを求めている様なのは、在ります?
- GM
- そういうのも今のところ、無いな。
- 葬介
- 成程。……他に手段は無いんだよなぁ。基本的に死んでる人が居ないと役に立たない。
- 吼児
- ねくろまんしーな話だ。ホントにローマか?
- セティ
- 食事が終わった後「……バイト!」店長の処に電話してみます。「店長ぉ〜、今日は何処ですかぁ〜?」
- 店長
- ん〜?今日は……そうだなぁ…
- セティ
- あ、今決めてる。がーーん(笑)。
- 店長
- じゃぁ、一丁飛ばして都庁ビルにするか!
- セティ
- 何―!「あそこですかー!?走ってくのツラいですぅー」
- 店長
- あそこの20階位で。
- セティ
- 20階―!?わかりました。突っ走っていきます〜
- 店長
- 速く来いよ〜
- セティ
- 「は〜い」さて、都庁の20階へ行くと突然ラーメン屋が。
- GM
- 上空をゴゴゴゴゴッて飛んで来る。
- セティ
- 飛んでるー!?「乗せてって〜!」
- 店長
- おう、さっさと飛んで来い!
- セティ
- 無理〜(泣)
- 店長
- 「何だ、根性無ぇなぁ」近くに降りて来る。
- セティ
- 遅くなりました〜。もう仕込み終わってます?
- 店長
- 今日、来る日だったか?
- セティ
- ズベーッとすっ転んで。
- 店長
- まぁ折角来たんだ、仕事していけ。
- セティ
- え〜と、コレ位の時間になったら今日は上がらせて欲しいんですけど?
- 店長
- まぁ……元々休みだったんだし、いいか。
- GM
- で、機動屋台ラーメン“V-MAX”で仕事をしているわけだが。
- セティ
- “V-MAX”へようこそ♪
- GM
- ちょっと<感知>を。
- セティ
- 低っ。12。<能力感知>入れて15。
- 葬介
- 高ぁ〜。
- GM
- 一瞬、波動の様なモノを感じた。今日の狙いは新宿ですかーって感じ。
- セティ
- うゑ゛!?
- 店長
- 何だ、吐きそうか?
- セティ
- いえ、何か下の方からゾクゾクと。いえ別に高い処がダメって訳じゃ
- 店長
- 大丈夫か、ゲ○撒くなよ?
- セティ
- 大丈夫ですよそりゃあ、もう。お客さんだって居るんだしぃ
- 葬介
- こんな高さで、どんなお客なのだろう。
- 吼児
- 『地球寄ってく』ような宇宙人だろ、最近見ないけど。
- 店長
- 具合悪いんだったら、帰っていいぞ?
- セティ
- あ〜すいません、じゃあちょっとぉ……
- 店長
- 今降ろすから、ちょっと待ってな。
- セティ
- は〜い……
- GM
- というわけで降りた。「今度はちゃんと来いよ」
- セティ
- は〜い、すいませーん店長
- 店長
- でないとクビな。
- セティ
- はわっ!それは困ります〜(泣)
- GM
- 降ろされたわけですが。
- セティ
- 「う〜ん、何処に行ったんだろう」捜して廻る。
- GM
- 一方その頃。
- 吼児
- では着替えて出ましょうか。
- GM
- どんな恰好?全身タイツ?
- 吼児
- ……は、まだ。ソレっぽい退魔な恰好はする。正装して、マント着ける。
- GM
- マントぉ?
- 吼児
- マントさ。ナメられない様に形から入るんだよ。武器を隠し持つ都合もあるし。
- GM
- どんなんだっけ。
- 吼児
- “ダークシェイヴァー“。右上腕に装着したブレードが、使う時には前に半回転する。
- GM
- “シュP−ゲルブレード”?
- 吼児
- あんな長くないし、ちょっと湾曲している。
- 葬介
- “ヘB−アームズ”?
- 吼児
- グリップ付いてるけど、まぁそんな感じ。それで、失踪事件ってどんなんだって?
- アナ
- 手ぇつなぐ〜?
- 吼児
- ……まだだ。
- アナ
- ぶぅ〜。じゃおんぶ
- 吼児
- 手を繋ぐ。
- アナ
- わ〜い
- 葬&セ
- ……
- 吼児
- 違う、そんな眼で見るな。
- 葬介
- だって……ねぇ。
- セティ
- うん。さ、詳しい話は署で訊こうか。
- 吼児
- で、失踪事件てのは?
- GM
- 区内で行方不明者が続出している。これがまた若い女性中心で。
- 吼児
- 『失踪事件』なんだな?死体とかは?。
- GM
- 無い。あくまで『失踪事件』。
- 吼児
- にしても区内、か。さて、自慢じゃ無いが俺もオカルトはコイツに任せっきりなんだよな、CPは払ってるけど。「何かヘンな奴、居るか?」
- アナ
- びしっ。
- 吼児
- ヒトを指差すな。俺ヘンじゃ無いし。
- セ&葬
- ………
- 吼児
- ……作戦変更。アナ、お前を若い女と見込んで頼みがある。
- 葬介
- 囮捜査キター!?
- アナ
- 危なくなったら、助けてくれる?
- 吼児
- 危なくなる前に助ける。
- アナ
- わかってるの?あたしがいないと吼児は“ディッガー”も呼べないし、<感知>だってでできないんだから
- 葬介
- 尻に敷かれている気がする。
- 吼児
- 俺はちゃんと“しもべ”にしてる。絶対服従、のハズだ!
- アナ
- このカッコでいいのかな。もっと色気だそうか?
- 吼児
- やれるモンならやってみろ。
- アナ
- うっふ〜ん
- 吼児
- ……仕方無い。聞込んだり歩き廻ったり、地道に捜すか…
→section.2