ACT.1 接触
Chapter.3 天使の二挺拳銃
section.3
- GM
- さてQの処に行った吼児ですが。
- 吼児
- 悪ィ、遅くなっ――
- GM
- 玄関のドア、鍵が開いている。
- 吼児
- お?無用心っていうか。
- GM
- 中に上がろうとした時、銃声が。パンッと。
- 吼児
- ぶっ!急いでそっちに。
- GM
- ではリビング。フィクサーQが腕から血を流して蹲っている。で、その前には人影が一つ。
- 吼児
- 電気点けて良い?……何だってんだ。
- GM
- 良いよ。灯りに照らされて浮かぶその姿――まず両手に銃。二挺拳銃ってヤツだね。で、キャミソールに下はホットパンツ、ニーソックス、そしてショートブーツ。
- 吼児
- バリバリにやる気やね。何かスイッチ入りそう。
- 葬介
- さっきせっかく吸って貰ったのに(笑)。
- GM
- ――それらを身に着けているのは、淡い色のポニーテール。
- 吼児
- 知ってるヤツ!?『いや、このポニーテールを知っている!』って、「イチジョー!?」
- GM
- 絵はまぁこんなカンジ。
- 葬介
- 別絵だ!
- 吼児
- しかもケツマンだ!
- GM
- ケツマン言うな。
- 吼児
- 一条!何で!?
- GM
- そのとき天井ががドガンと音を立て、そこから巨大な手が現れる。
- 吼児
- んをっ!?
- 葬介
- メカ乗り!?
- GM
- 彼女は君にチラッと一瞥をくれてその掌に跳乗る。機体はそのままジェット、ともつかない轟音と共に飛翔。天井が崩れてくる。
- 吼児
- おわっ!Qとアナ抱えて脱出。飛んでくのはどんなん?
- GM
- 人型。暗くて良く見えないが、それでも判るのは神々しい6枚の翼。
- 吼児
- 遥か未来目指す為のハネ!?
- 葬介
- ヤバ!圧倒的に相性が悪そうだ。ダメージ2倍?一瞬で滅せられるかも(笑)。
- 吼児
- 何だよ、ワケ解んねェよ!
- 吼児
- って、そうだQの様子は?
- GM
- 腕を撃たれただけで、命に別状は無い。意識もある。「アイタタタ……」
- 吼児
- 大丈夫かよ。……何が在った?
- フィクサーQ
- あ、来てたんだ
- 吼児
- 来るって言ってたろ、遅くなったけど。……悪ィ。……糞ッ、また間に合わないのかよ、俺は!あのセンセに偉そうに言われたばっかだってのに!
- フィクサーQ
- 別にアンタの所為じゃ無いわ。謝るな
- 吼児
- あ、あぁ
- フィクサーQ
- え〜と、この辺かな?……見てて気持ちの良いモンじゃないから、後ろ向いてた方が良いかも
- 吼児
- ?
- GM
- 銃創に指を突っ込んで、そのままゴボッと弾丸を抜く。
- 吼児
- ……何か『した』のか?
- GM
- かもね。「だけど傷は残っちゃうんだよねぇ」包帯を巻いて。
- 吼児
- アナ……は、もうSPが無いか。
- アナ
- からっぽだよー
- 吼児
- (Qに)それで大丈夫なのか?
- フィクサーQ
- ん、だいじょぶだいじょぶ
- 吼児
- 朝までに帰る積りだったんだがなぁ、訊きたいコトが一杯になった。何だってお前さんはウチのクラスメートに撃たれにゃならんのよ
- フィクサーQ
- あのコがアンタのクラスメート?
- 吼児
- あぁ。言ったらマジぃ……ってのも無いか、今更。……凄っげェクラス
- フィクサーQ
- それに関しては私の口からは言えないわ。……秘密主義でゴメンね
- 吼児
- 確かに卑怯だ。そう言われたらコレ以上訊け無ェだろ
- フィクサーQ
- 向うに訊いたら?
- 吼児
- あっちのがユルいってモンでも無いだろうに……ま、訊くだけ訊いてみるか。にしても大丈夫なのか?狙われてるって
- フィクサーQ
- まぁアレ位なら大丈夫、多分ね。死にはしないわ。……心配?
- 吼児
- 悪ィかよ?
- フィクサーQ
- 悪くはないわ。
- 吼児
- 実際お前さんは『どっち』なんだ?
- フィクサーQ
- お役所も宗教も関係無いわ。それ以上は秘密って言ったでしょ?……アンタがこの先この世界に踏込んで来れば、自ずと解るコトよ
- 吼児
- そうかい。……依頼を果たした、って言いに来たんだったが大丈夫か?
- フィクサーQ
- それなら大丈夫。ウチの方も直ぐに直せるでしょ
- 吼児
- 今晩はどうすんだよ?
- フィクサーQ
- 泊めてくれるの?
- 吼児
- まぁ……こういう、事態、だし、な
- フィクサーQ
- うん。シャワー借りたり、誘ったりするかも?
- 吼児
- ソレくらいなら何とでもなるって。今日の俺は理性的な男のハズだ。多分
- 葬介
- 確かに良く我慢したと言っておこう。
- フィクサーQ
- コドモがそう言ってもね。でもまぁお邪魔しようかしら
- 吼児
- おぅ
場所を変えて吼児宅。
- フィクサーQ
- で、何の話をするんだっけ??
- 吼児
- いっぱいイロイロ有った筈なんだが、有り過ぎて吹っ飛んじまったよ。何だってんだこの街は
- フィクサーQ
- 今の東京はそういうのが集まりやすい処なのよ。……世界のどこよりもね。魔族たちはここを目印に押寄せて来る。ここではいろんなコトが出来ていろんなコトを夢見られる。魔族達にとってこの街は楽園なの
- 吼児
- ココをどうにか出来れば世界が獲れるってか
- フィクサーQ
- この世界だけじゃない、魔界だって制覇出来る。だからアンタ達に働いて貰ってここを護るのよ
- 吼児
- ………
- フィクサーQ
- 孔のコトなら気にしなさんな
- 吼児
- へぇ?
- フィクサーQ
- どうせ孔にしちゃうんでしょ?
- 吼児
- ……上手く速やかに、大事にならないようにな
- フィクサーQ
- それだけ気を付けていれば良いわ、今の処は。……シャワー借りていい?
- 吼児
- あぃよ
- GM
- メガネ外して服をぽいぽいって脱ぎ散らかして。で、奥の方からシャーッて音が聴こえてくる。
- 葬介
- メガネっコですたか。
- 吼児
- 『コ』かどうかはともかくな。
- アナ
- ………
- 吼児
- (アナに)何だよ?
- アナ
- あたしもはいってくる。吼児はー?
- 吼児
- ……いや、いい
- 葬介
- 我慢してるなぁ。これで最後の最後に思いっきり逝くのか。
- アナ
- 「いっしょにはいろー」今度は小っちゃいコの服が散乱する。
- 吼児
- どうしろっていうんだよ!
- 葬介
- もうダメな世界が眼の前に。ついに吼児ちゃんの本性がー!(笑)。
- 吼児
- 五月蠅ェ!
- フィクサーQ
- ……ふぅ。ちょっと沁みるけどさっぱりしたわ。バスタオルどこ?
- 吼児
- 早。「ほい」そっち見ないで放って寄越す。
- フィクサーQ
- 「アリガト」バスタオル一枚で冷蔵庫の前に行って「ビール無いの?」
- 吼児
- 未成年だっつの
- フィクサーQ
- それでも隠し持ってるもんじゃないの?
- 吼児
- その辺の処分を抜からないのが高校生なんだよ。……本当に大丈夫なのか?
- フィクサーQ
- 「あぁコレ?……こんなもんよ」塞がりかけてる。
- 吼児
- 『この街はそういうトコ』ってのはこの辺なんだろな。人外魔境って
- フィクサーQ
- それは心外、一応人間よ?ビール飲んだら酔払うし、撃たれれば赤い血だって出る。吼児の相手だって……出来るわ。
- 吼児
- (早口で)俺は明日もガッコだしその辺転がって寝るからお前さんはベッドとかテキトーなの使ってくれ
- フィクサーQ
- 「悪いわね。……からかい過ぎたかしら」バスローブの胸元を大きく開けて着る。「キツいわ」
- 吼児
- 「太ったか?気ィつけろよ。……あぁもう」ところでアナは?
- GM
- まだ遊んでたみたいだ。『ゲフッ』とか言って。
- 吼児
- 「風呂だけは喰うなよー!」寝よ。床に転がって毛布被る。
- GM
- 「あたしもねるー」アナが潜り込んで来る。
- 吼児
- 何ィ!?
- GM
- いつも一緒に寝てるんじゃないのか?
- 葬介
- 色々なイミで犯罪的だ(笑)。
- 吼児
- いつもはともかく。「今日は一人にしてくれ」
- アナ
- じゃあQとねるー。おやすみー
- GM
- 自己処理ですか。何枚?
- 吼児
- 自己処理ですよ、治まるまで。
- 葬介
- サイテーだぁ!(笑)。
- 吼児
- まぁな。じっと手を見る。さて、どれ使おうか。
- GM
- あのおっきなムネに顔を埋めてみたいとか。
- 吼児
- 好みってんなら今日会った転校生なんだが。
- 葬介
- うわ、邪悪な思念を感じる。その妄想の中では僕は既に死んでいる気がする。ヤメロー(笑)。
- 吼児
- 『もう俺達の邪魔をするヤツは居ない』それ、イタダキ。
- 葬介
- いただかれた。サイアク〜!(笑)。
- GM
- 夜は更けていく。
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